骨盤矯正というキーワードを考えてみる

2019/05/28 ブログ
ロゴ

骨盤矯正というキーワードはいろいろなところで目にします。とくに整体院ではほとんどが「骨盤矯正」を看板に掲げています。

ところで骨盤矯正とはどんなものなのでしょうか。私個人の結論から言いますと、骨盤矯正という言葉が先歩きしていて、特にこだわってはいません。ただ、骨盤矯正を目的に施術を行うという意味ではなく、問題点のうちの一つであるにすぎないというのが私の見解です。身体の問題の原因が骨盤にある場合もありますし、その他の部分にある場合もあります。それでも身体の中心部分にあるので、問題点となっている可能性は高いと思います。下肢の影響、上肢の影響は受けやすい場所ですし、腰痛に限らず、下肢の疾患や肩こり、上肢の疾患にも幅広くチェックしておかなければならない部分と言えます。

今回は骨盤に着目してブログを書いていきたいと思います。

 

 

 

 

1 骨盤の構造

2 骨盤の歪みの原因

3 みなもと整体院で行う骨盤矯正

 

 

 

 

 

1 骨盤の構造

 

骨盤とは仙骨(尾骨)・腸骨・座骨・恥骨の骨から構成されています。仙骨と腸骨の結合部分を仙腸関節、左右の恥骨が結合している部分を恥骨結合と呼びます。骨盤は仙腸関節と恥骨結合で左右が連結されているのがキーポイントです。

 

基本的には仙腸関節と恥骨結合はほとんど動きません。よく骨盤が歪んでいるとか、ズレているとかの表現が使われますが、見た目でわかるほどにズレている場合はほとんどありません。

 

骨盤に限ったことではありませんが、たくさんの筋が付着しています。筋が骨盤を引っ張ることによって仙腸関節や恥骨結合に負荷がかかっていることが痛みとして表れていることを多く経験します。

特に出産後は、ほとんど可動性のない仙腸関節や恥骨結合が開いたため、それらの部分が緩くなっているため、筋バランスの影響を受けやすくなっています。

 

 

 

2 骨盤の歪みの原因

 

上記の筋バランスの影響で骨盤を引っ張っているのが、骨盤の歪みになっているのはその通りだと思います。

 

では、なぜ筋バランスが崩れるのでしょうか?

筋肉が硬いから?筋力が弱いから?

 

 

以前のブログ記事を参照にしてください。

身体が硬い人はストレッチという概念でいいの?

筋力がない人は筋トレという概念でいいの?

 

 

骨盤に着目すると、重心がどこに落ちているかが全てです。人は2足歩行をします。重心の制御が骨盤にかかる負荷を考える上で重要です。

 

 

立って重心を後ろに移してみてください。倒れないようにするには身体の前側の筋に力が入ります。

重心を前方に移すとその逆です。

 

では、重心が右に偏っていたら、左だったら…。

歩き方が偏っていたら…。

座っている姿勢が偏っていたら…。

 

それを毎日、数年、数十年繰り返していたら…。

 

 

そこまで考えると、骨盤にどれほどの負荷が偏っているでしょうか?

 

 

 

ではストレッチしましょう。筋トレしましょう。左右のバランスが悪いですよ。マッサージしましょう。骨盤を矯正しましょう。

 

こんな簡単に矯正できるとは思えません。

逆に言えば、重心や動作を適正に制御できれば、それら全てに好影響をもたらします。

 

 

 

3 みなもと整体院で行う骨盤矯正

 

ここまでくれば何をするべきかわかってきます。

重心と動作を変えていきましょう。問題点は生活習慣にあります。そこに気づいてください。

脚を組む癖にあるかもしれません。キッチンの高さにあるかもしれません。赤ちゃんを抱っこしていることにあるかもしれません。環境を変えることも一つです。

 

 

では重心と動作を制御するためにどうすればいいのでしょうか?

 

 

ほとんどの人は体幹を適切に使えていません。その強化は必要です。以前のブログも参照してください。弱いから鍛えるではありません。

 

そのために全身を整えていきます。

もちろん整体の手技を使います。

そこから全身、特に下肢の原因を探っていきます。股関節-臀部の筋、足関節-足部・足趾の筋などに改善点があれば修正します。

 

 

 

骨盤が歪んでいますね、矯正しましょう。ではありません。

 

結局はどこの身体の問題も捉え方は変わらないということですね。