腰痛について7 ぎっくり腰の対応法
腰痛の中でも急激に鋭い痛みが出現する「急性腰痛症」。いわゆる「ぎっくり腰」というものがあります。
ぎっくり腰を経験したことのある方はおわかりかと思いますが、痛みで動けなくなるほどの激しい痛みです。安静にしていても、動いていても激しい腰痛が襲ってきます。実は私もぎっくり腰の経験があります。
今回のブログはこのぎっくり腰の対処法について解説していきます。
1 腰痛のレッドフラッグを疑う
2 神経の過剰な反応をいかに抑えるか
3 最新の対応法は「動かして治す」
4 腰痛が治まってからが大切
1 腰痛のレッドフラッグを疑う
まずは、腰痛が重大な疾患なのかを判断する必要があります。尿路結石や感染などの内科的疾患かもしれません。腰痛の中でも椎間板ヘルニアや圧迫骨折などの問題かもしれません。
以前のブログを参考にしてください。 「腰痛について1 腰痛のレッドフラッグ」
激しい腰痛なので何か重大な疾患かもしれないという不安にも駆られるでしょう。レッドフラッグのような症状がある場合は病院受診をおすすめします。
しかし、ぎっくり腰であっても原因ははっきりしないことが多いのも事実です。腰痛のうち85%は原因がわからない「非特異的腰痛」です。激しい腰痛でも原因がはっきりしない場合がほとんどです。
2 神経の過剰な反応をいかに抑えるか
腰痛のレッドフラッグが否定されれば、激しい痛みがどこから起こってくるのかを突き止めます。原因がはっきりしないのに激しい腰痛があるのです。
どこかに問題があるのですが、神経の過敏な反応で痛みが増幅されている場合がほとんどです。
身体には防御する反応があります。痛みを発端に身体を守ろうと炎症が起こります。動かさないように固めます。
特に腰には脊髄がすぐ近くに通っています。
痛覚が脊髄に入力する場所に誤った情報が入ってしまいやすいのです。
放散痛や関連痛などがその症状です。
今感じている腰痛を10とすると、本来の腰痛が10とは限りません。そのうちの何割かは過剰に感じてしまっている防御反応です。痛みが強いほどにこの防御反応は強くはたらきます。
このようなことはよく起こります。むしろ多かれ少なかれ必ず起こっているといっても過言ではありません。
まず、このことを知っておいてください。
3 最新の対応法は「動かして治す」
激しい腰痛なので動けないということもありますが、安静にしたいところでしょう。ぎっくり腰は冷やして安静にするのが常識かもしれません。
こんなデータがあります。
「3日以上安静にした場合と、普段通り生活した場合では、3日以上安静にした方が予後が悪い」
少し痛くても生活レベルでは動いた方が良いのです。
痛みを感じているのは「脳」です。脊髄から痛覚の発火が脳に伝達されて痛みを感じています。
不安やストレスが痛みを増幅させてしまいます。安静にしていると「痛い」という入力と1対1で戦うことになります。
脳に普段通りの仕事をさせる、痛覚以外の入力と生活するという命令をさせることが有効と思われます。
「動かして治す」という意味は、身体が固まってしまうからや筋力が落ちるからではありません。無理に運動することでもありません。
「神経の過剰な反応を抑える」ことが動かして治すという意味だということを知ってください。
4 腰痛が治まってからが大切
ケースによりますが、上記のことを守っていれば2~3日ほどで腰痛は治まっていきます。1~2週間は腰痛が残っているかもしれません。
ぎっくり腰という症状から回復した後に大切なことがあります。
「ぎっくり腰になった原因を改善しておく」ことです。
ほとんどのぎっくり腰は、立ち上がった瞬間や物を拾おうとかがんだ瞬間など、何気ない動きで起こります。
身体の硬さ、筋力の低下、姿勢の歪みなどの積み重ねが原因となっています。
また、生活や仕事での環境、強いられる動作などにも原因があります。
このことを解消しておかなくては、またぎっくり腰を繰り返します。もしくは慢性腰痛を抱えてしまいます。
ぎっくり腰になってしまった場合には、できるだけ早く普段の生活に戻りましょう。
みなもと整体院ではぎっくり腰の治療ができます。ぎっくり腰になってすぐに来院するほどに効果は見込めます。
ぎっくり腰から回復した後には、生活や仕事の見直し、運動習慣を持ちましょう。
みなもと整体院ではパーソナルトレーニングを組み合わせて、運動の継続まで一緒に行えます。
ぎっくり腰で動けなくなって来院され、腰痛もなく運動するためにパーソナルトレーニングで通院されている方もいらっしゃいます。
急性腰痛でも、慢性腰痛でも、結局は運動習慣が大切です。
みなもと整体院で習慣の改善に一緒に取り組んでいきましょう。