ウォーミングアップの実際
前回のブログでウォーミングアップの目的について解説しました。
前回のブログ 「ウォーミングアップの目的」
今回は私がフットサルのトレーナー時代に行っていたウォーミングアップを紹介したいと思います。
1 個人アップ
チーム全体でのアップで行う内容は選手はわかっています。チームアップ前までに準備しておかなくてはならない内容は個人で行うことになります。柔軟性が低い選手、体幹が弱い選手、疲労がある選手などは全体アップ前に準備する必要があります。選手個人で異なるため、トレーナーとして日ごろから選手に必要なものを伝えておきます。
個人アップが必要ない選手、30分や1時間かける選手もいます。これは自己管理なので強制ではありませんが、個人で行える選手が多いチームが望ましいと思います。
2 集合
これからアップを始める前に一度選手で集まります。これから戦う集団をつくるための一区切りです。チームが過緊張であったり、その逆であったりで空気感を調整します。
3 ジョギング
心拍数・体温を徐々に上げていきます。
4 ランジ・体幹
ランジ動作を入れながら、体幹を使う意識を確認します。
5 動的ストレッチ
脚を振ったり、腕を振ったり、いわゆるブラジル体操などを取り入れます。筋出力と柔軟性を高めていきます。
6 ステップワーク
マーカーやラダーなどを使って細かいステップワークを入れていきます。最初の1歩を素早く踏み出すことを目標にします。
徐々に心拍数や体温も上がってきます。チームで声が出てくると雰囲気も高まります。
7 ターン・ダッシュ
回転やダッシュを入れて少し息が切れるくらいの刺激を入れます。選手の呼吸や汗の量などを見ながら運動量を調整します。
その後にボールを使ったアップに移行していきます。私が関わっていたチームではこの先はコーチが担当することになります。
ウォーミングアップの目的からメニューを決めています。競技に沿った内容かどうかくらいで、ほとんどの競技でのアップに使える内容だと思います。
余談
ここからは余談なのですが、トレーナーとしてアップをする際に一番苦労することは、チームの雰囲気づくりです。
緊張が高すぎてもいけないし、低すぎてもいけない。
毎回同じようなアップをしていても、実際の雰囲気は試合毎で違ってきます。
意外と勝てそうな相手だと思ってしまっているときは危険です。アップからそのような空気が流れています。それで負けることも多々あります。
大きな大会などでは選手も気合が入っているので、トレーナーとしては見守るだけです。時にはおちゃらけたりもします。
個人アップではトレーナーとして声をかけないようにしています。中にはアップをしないでしゃべっている選手もいます。その時からその日のチームの雰囲気を感じています。
アップ前の集合の時点で空気感を調整します。
私はそのことが一番難しく、やりがいがあると思ってました。
アップがしっかり「ハマった」感覚。実際の試合でのプレーがハマった感覚。それで結果が出たときが嬉しいですね。